日曜の黄昏は夢を紙くずに変えてゆく

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help リーダーに追加 RSS 絶版かよっ・その85

<<   作成日時 : 2008/07/08 23:03   >>

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本日紹介するのは、上前淳一郎『太平洋の生還者』(文春文庫)です。

日テレのドラマ「あの日、僕らの命はトイレットペーパーよりも軽かった−カウラ捕虜収容所からの大脱走−」放送中にこの記事をあげます。どちらも、日本人捕虜の問題を扱っているということで、なんて、いいタイミング〜!なんでしょ。とかなんとか、明るくふざけて紹介できるようなものではありませんが・・。

戦時中、次々と玉砕が伝えられ、日本軍の撤退が繰り返されていた南洋諸島の一角で、捕虜となり、ハワイの収容所に生きた男たちがいました。本書は、彼らの過酷な戦場下にあって捕虜になるまでの過程、収容所での生活の模様、その奇妙な体験に縛られた戦後を克明に追ったドキュメントで、戦争について、また新しい一面を知った思いです。登場人物がみな、あだ名で出てくるところに、彼らの背負ったもの、戦争の奥深さがよく表れていますが、本当に、よく取材されています。労作です。

個々の捕虜になった瞬間のエピソードはもちろん、収容所内に親米派や愛国派があったこと、彼らの作ったビラが天皇に終戦を決意させたこと(個人的には、本書を読み終えた今でも信じられない話ですが)、利敵行為に揺れる複雑な心情など、実に興味深いものがあります。


次回は、新田次郎『からかご大名』を紹介します。

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コメント(2件)

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カウラ捕虜収容所の見学に私は2度ほど行ったことがあります。 シドニーに6年間 仕事で居たからです。収容所での扱いは良かったのに 捕虜の皆さんが集団自決のような
ことをしたのは悲劇だったと思います
白象
URL
2008/07/09 12:52
白象さん、こんばんは。
カウラ捕虜収容所については何も知らなかったので、大いに参考になるドラマでした。
『太平洋の生還者』に出てくるハワイの捕虜収容所にいた人たちにとって、戦陣訓(というか「生きて虜囚の辱を受けず」)はそれほどの縛りをもっていなかったようですが、カウラでは違ったようですね。そのあたり、興味深いものでした。
さっと
2008/07/10 00:51

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